周期性発熱~PFAPA症候群~
今回は実際に受けた処方についての記事です。最初よく分からなかったので備忘録として書いてみます。
処方内容
3歳の子供(14kg)の処方箋。そこに書かれている処方は
『タガメット細粒20% 1.4g 30日分』
(。´・ω・)ん?
最初、どんな疾患なのか見当がつかなかったのですが、前回の薬歴を見ると“周期性発熱”の予防として服用していることが分かりました。
周期性発熱・・・まぁ、読んで字のごとく周期的に繰り返す発熱ということくらいしか分からなかったので、調べてみることに。
周期性発熱の種類
感染症や免疫不全が否定された場合には自己炎症性症候群による発熱を疑うようです。周期性発熱(periodic fever)を伴う自己炎症性症候群にもいくつか種類があります。
・PFAPA症候群(syndrome of periodic fever, aphthous stomatitis, pharyngitis,and adenitis)
・家族性地中海熱(FMF)
・TNF受容体関連周期性症候群(TRAPS)
・高IgD症候群(HIDS)
・クリオピリン関連周期熱症候群(CAPS)
これを見ても何ひとつピンとこない・・・。( ;´・_・`)ぅ・・ぅん
とりあえずPFAPA症候群以外は遺伝の要素が絡んだりとまれな疾患のようです。
PFAPA症候群って?
PFAPA症候群:
アフタ性口内炎、咽頭炎、頸部リンパ節炎、腹痛などを伴う周期性発熱を伴う症候群。
平均発症年齢は 2.8 歳。39℃以上の発熱が 3~6日続くエピソードを 3~8 週間周期で規則的に繰り返す。
治療:発熱時のステロイド(PSL:1~2㎎/kg)、シメチジン(20~40㎎/kg)内服継続による予防、口蓋扁桃摘出術。
予後:良好で通常4~8年程で治り、成長・発達障害は報告されてない。
良かった・・・ひと安心(*´∀`*)ウレシイ
子どもの症状まで詳しく聞き取りはできなかったのですが、今回の症例はおそらくPFAPA症候群のようです。
薬局でも病名がすぐに分かるといいのに(>_<)
なぜシメチジン?
シメチジンの作用として、T 細胞上の H2レセプター拮抗作用によるサプレッサー T 細胞の抑制作用、NK細胞の活性化,マクロファージや単球からの IL-12 の放出を促進などの免疫調節作用をもつことが示唆されているみたいなのですが、PFAPA 症候群における作用機序は不明のようです。
PubMed検索してみた
自分はEBMの超初心者でろくに論文検索もできないのですが、ブログを書きだしたせいか、シメチジンにはどれくらいの効果があるんだろうか?よしっ!PubMedで検索してみよう!と勢い良く検索してみるものの・・・見つからない!?
探し方が悪かったのか??結局うまく見つけることができなかったので、Google先生に聞いてみると日本語文献がいくつか出てきました。
うん。何か思ってたのと違う。
なぜかPubMedで検索すれば何かしらRCT(ランダム化比較試験)の論文が簡単にヒットしてアブストラクトだけでも読んでみようとか思ってたんですよね。
完全に挫折してしまい自分の未熟さを実感しました(ノ_-;)ハア…
結局どんな感じなの?
なんかぐだぐだな自分の記事では後で見返してもなんのこっちゃとなりそうなので、うまくまとめてくれている「地域医療日誌」の記事を紹介しておきます。
この記事の中に“今のところ有効な治療法は発表されていないようです”と見つけ、なぜか少しほっとしたところで今回はおしまい。
改めて分かったことがあれば記事を更新していこうと思います。
なんか他人任せな感じで終わってしまいましたが、少しずつ頑張ります!
次に何かPubMedで検索する時はもっとたくさんヒットしそうなテーマでやってみよう!!
何か誤った箇所や論文検索のコツなどありましたら気軽にコメント欄、Twitterからお願いします(^-^)